トレタ データサイエンス研究所

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2018年4月3日

「代替される仕事を学生に教えるべき?」千葉商科大学公開講座(2月24日開催)登壇にて

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2月24日、千葉商科大学の公開講座にて再びお話しする機会をいただきました。
(前回の内容はこちら
公開講座の詳細はこちら。
CUC公開講座 in 丸の内 2017「アカウンタブルな社会・経済への大学の貢献」
http://www.cuc.ac.jp/about_cuc/info/press/2017/i8qio0000002xnl0-att/cuc_press180213_p-pjt08.pdf

場所は東京駅と有楽町駅の中間、皇居が目の前というステキなサテライトキャンパスでした(名前は「Galleria商.Tokyo」)。

今回は、昨年秋に日銀からマネーフォワード執行役員として転身された神田潤一様とご一緒させていただき、私が「ビッグデータやAIが仕事に与える影響」を、神田様が「Fintech による中小企業会計の進化」という、より具体的な仕事の変化を捉えたお話しを前半1時間でさせていただいた上で、後半は1時間会場との質疑応答というなかなか面白い構成の公開講座となりました。

機械が「眼」を獲得した時代

私の方からお話しした中では、ビッグデータ・AIにより「機械が眼を獲得した」という話をさせていただいたのですが、「眼を獲得したってどういうこと?」という疑問を持たれると思いますが、5億年以上前に生物が初めて「眼」を獲得した時、そこから生物が外敵から身を守り生きるために生物の多様化が爆発的に広がったと言われています。それをカンブリア紀に起こったので「カンブリア爆発」と呼んでいるのですが、今機械が眼を獲得したことにより機械特にロボットの多様化が爆発的に広がるのだ、ということをお伝えしました。

AIは人間をサポートするパートナー

また、「AIがどこまで人間の仕事を奪うのか?」という話題が挙がることがありますが、現状のAIは「人間をサポートする役割」であり、1つの作業やタスクを効率的に高速で行うこと、加えて近未来の予測を得意としていることをお伝えしました。

逆に人間の役割はよりコミュニケーションや目的設定を重点的に行うようになることをお伝えしました。コンピュータはあくまである目的に対して効率的に作業を行うので、目的自体は人間が決め、その結果を持って人と人とでコミュニケーションしてより進化を目指すということだとお伝えしました。

代替される仕事を学生に教えるべきか否か?

質疑応答で一番白熱したテーマは、「作業はコンピュータが担う場合に、学生にそれを教えるべきか?違う何かを教えるのか?」というものでした。確かにクルマの運転免許は20世紀はマニュアル免許が主体だったものの、2000年前半はオートマチック免許で十分という風潮になり、今は「自動運転が来るから免許も要らないのでは?」という話題もあります。
しかし私がお伝えしたことは、「経済活動を推し進める『マーケティング』の領域については基礎知識・技術をしっかり身につけ、コンピュータを進化させる人材になることが大事である。しかしコンピュータの進化スピードも早いので、基礎部分は早く身につけ実際のトレーニング、つまり「場数」を増やすことが大事である。」という見解でした。

無くならない仕事の兆し

産学共同研究やビッグデータ・AIを活用した「マーケティング領域」におけるアルゴリズム生成のプロセスにおいて、アルゴリズムを実際に作るデータサイエンティストの仕事は非常に重要なのですが、もう1つ大事なのは「その領域に特化した知識と技術を持ち、データのアウトプットに注文を付ける仕事」だと考えています。
その人が教師となり、データサイエンスに味付けするマイスターになり、各領域におけるAIが進化していくのです。そのときにその人の仕事は無くならず、その人自身も自分の知識や技術をより加速度的にAIとともに進化していくのだと考えています。
そういう人材がアカデミアで育成されていくと、日本はもっと進化していくのではないでしょうか。

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萩原 静厳
この記事を書いた人

1979年生まれ。2005年東京工業大学大学院修了。株式会社リクルート各事業のビッグデータ関連案件に従事。2014年より株式会社リクルートマーケティングパートナーズにて「スタディサプリ」等の教育サービスのビッグデータ解析および、東京大学松尾研究室との「アダプティブラーニング」共同研究等の産学連携を担当。ビッグデータエバンジェリスト。

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